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「一瞬一瞬、大切に生きて」 教員男性、命の尊さ生徒へ 母失った社長は悲しみ抑え、家族支える 新潟県中越沖地震10年

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「一瞬一瞬、大切に生きて」 教員男性、命の尊さ生徒へ 母失った社長は悲しみ抑え、家族支える 新潟県中越沖地震10年

地震発生から1週間後の平成17年7月23日、猪俣孝さんが亡くなった現場に花を手向け手を合わせる長男の宏さん(手前)ら家族=新潟県柏崎市(飯田英男撮影) 地震発生から1週間後の平成17年7月23日、猪俣孝さんが亡くなった現場に花を手向け手を合わせる長男の宏さん(手前)ら家族=新潟県柏崎市(飯田英男撮影)

 新潟県中越沖地震で、同県立小千谷高の教諭、猪俣宏さん(56)は父の孝さん=当時(76)=を失った。地震が起きた日が近づくと毎年、教壇に立つ学校で命の尊さを生徒に伝えている。同県柏崎市のタクシー会社社長、元井春夫さん(62)は母、元(はじめ)さん=同(77)=を亡くした。「母への思いは今も変わらない」。もっと長生きしてほしかったとの思いは消えない。(松崎翼)

 ■「風化を止めたい」

 「死ぬ間際に父が何を思い、何を言いたかったのか…。それを今でも考えています」。教員だった父の孝さんに憧れ、教職についた宏さんは、7月になると胸が締め付けられるような思いに毎年駆られるという。

 地震の発生から59時間後、家族の墓がある柏崎市の寺の倒壊に巻き込まれ、既に亡くなっていた孝さんが発見された。厳しくて頑固な一方、情にもろい一面を持った父だったという。

 被災後、つらい経験を思い出して苦痛を感じることもあった。だが、顧問を務めるソフトテニス部の生徒が練習に一生懸命に取り組む姿を見て「心の穴が埋まっていった」と振り返る。

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