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精神疾患の被告の殺人事件の裁判 「打ち切り」も 最高裁が弁論期日を指定 差し戻し判決見直しか

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精神疾患の被告の殺人事件の裁判 「打ち切り」も 最高裁が弁論期日を指定 差し戻し判決見直しか

 平成7年5月に愛知県豊田市の神社で男性とその孫を刺殺したとして殺人罪で起訴された後、精神疾患が悪化したとして9年に公判停止となった被告の男(73)について、最高裁第1小法廷(池上政幸裁判長)は、上告審弁論の期日を11月28日に指定した。

 1審名古屋地裁岡崎支部は17年ぶりの審理で、「被告に訴訟能力回復の見込みはない」として裁判を打ち切る公訴棄却を言い渡した。一方、2審名古屋高裁は「打ち切りは誤りだ」として1審判決を破棄、審理を地裁に差し戻した。

 最高裁は慣例として2審判決変更の際に弁論を開くため、差し戻し判決が見直されるとみられる。また、被告の訴訟能力回復の見込みがない刑事裁判で、裁判所による公訴棄却が可能かについては刑事訴訟法に明記されておらず、最高裁の判断は今後の刑事裁判に影響を与えるとみられる。

 刑訴法では、被告の訴訟能力が回復する見込みが無い場合、検察官が公訴を取り消せば裁判が打ち切りになると規定されている。一方で、検察官が取り消さない場合、裁判所による公判の打ち切りについて明確な規定はなく、考え方も分かれている。

 被告は7年5月3日、豊田市の神社境内で散歩中の塚田鍵治(かぎじ)さん=当時(66)=と孫の翔輝(しょうき)ちゃん=当時(1)=を包丁で刺して殺害したとして現行犯逮捕された。起訴後の鑑定などから地裁岡崎支部が9年3月、公判停止を決めた。

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