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【震災真論・深論】福島のオリジナル米 稲穂はお天道様を向いている 逆境の農家「人に食べてもらわないと」

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【震災真論・深論】
福島のオリジナル米 稲穂はお天道様を向いている 逆境の農家「人に食べてもらわないと」

田んぼに隣接する除染廃棄物置き場。収穫期を迎えた稲の黄金色とフレコンバッグ(放射性廃棄物を詰めた袋)の黒が対照的だ =福島県南相馬市(福島範和撮影) 田んぼに隣接する除染廃棄物置き場。収穫期を迎えた稲の黄金色とフレコンバッグ(放射性廃棄物を詰めた袋)の黒が対照的だ =福島県南相馬市(福島範和撮影)

 商品棚の端に追いやられている。一番目立つスペースは他県産の銘柄米に譲っていた。価格は5キロ入り税抜きで1500円台。特売で値引きしていた隣のコメより安かった。

 地元で支持されない商品は力を持たない。よそに打って出ても上滑りする。

■   ■

 北海道の「ゆめぴりか」が売れている。

 6年連続で特Aを獲得した。味は王様のコシヒカリに肩を並べたと評される。

 北海道のコメは不遇の時代が長かった。「おいしくない」と地元消費者にも相手にされず、道内消費率は30%台に低迷した。道は17年、品種開発を重ね、消費率を上げる「米チェン」運動を始めた。息の長い取り組みが実を結び、消費率は昨年、目標を上回る88%に達した。

 「地産地消の浸透がゆめぴりかのヒットに結び付いた」

 福島大経済経営学類の小山良太教授(農業経済)は北海道の成功例が天のつぶの立て直しのヒントになると見る。

■   ■

 南相馬市のコメ農家、佐藤正憲さん(60)は所有田の全てに天のつぶを作付けしている。全量、主食用だ。

 「人に食べてもらわないと張り合いがない」

 生産者の心意気が餌米に目を向かせない。

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