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【主張】捕鯨妨害「禁止」 この合意では安心できぬ

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【主張】
捕鯨妨害「禁止」 この合意では安心できぬ

 米国の反捕鯨団体シー・シェパード(SS)が米連邦地裁の調停で、南極海などでの日本の調査捕鯨を永久に妨害しないことに合意した。

 高速艇による体当たりや劇薬の投げ込みなど、SSの妨害行為は乗員の生命にかかわり過激で悪質なものだ。米司法の場で歯止めがかけられたのは当然である。

 だが、これで安心して調査捕鯨が続けられると考えるのは甘い。米国以外のオーストラリアなどに拠点があるSSは、妨害活動を継続する構えだ。

 国際社会では調査捕鯨への無理解も変わっていない。法と科学的知見に基づき、調査捕鯨の正当性を発信し続けねばならない。

 合意への経過を振り返ると、調査捕鯨を実施している日本鯨類研究所(鯨研)など2団体が5年前、妨害行為の中止を求め米ワシントン州連邦地裁に提訴した。

 2013年には米裁判所がSSの行為を「海賊行為を具現化したもの」などとし、妨害差し止めの仮処分命令を出した。その後も妨害が続き、法廷侮辱罪が適用されたSSが鯨研などに約3億円の賠償金を払った経緯がある。

 今回の合意に基づき、SSと創始者のポール・ワトソン容疑者個人を含め、調査船への攻撃や公海上での接近のほか、他のSSグループの妨害行為への資金提供ができなくなる。

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