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【震災2000日を歩く(1)】娘の火は消えたの? 早いよ 婿の再婚「つらい」

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【震災2000日を歩く(1)】
娘の火は消えたの? 早いよ 婿の再婚「つらい」

【東日本大震災 2000日企画】娘と孫の遺影を抱えて花火大会を訪れた菊池真智子さん=6日午後、山形県酒田市(桐原正道撮影) 【東日本大震災 2000日企画】娘と孫の遺影を抱えて花火大会を訪れた菊池真智子さん=6日午後、山形県酒田市(桐原正道撮影)

 今月30日で東日本大震災から2千日、そして来月11日には5年半を迎える。身内を亡くした遺族、暮らしを台無しにされた被災者は心の痛みを癒やし、再起を図る長い道のりを歩み続けている。

    ■  ■

 お茶をいれようと台所に立つと、子供のように後を付いてくる。いつもと様子が違う。何か言いたそうな顔をしている。

 「どうかしたん?」

 「いえ、別に」

 ぎこちない笑みを浮かべ、言葉を濁す。

 山形県酒田市の菊池真智子さん(53)は娘婿(32)を実家に招いていた。平成26年のお正月のことだ。

 娘の歩さんは23年3月11日、嫁ぎ先の宮城県女川町で東日本大震災に遭い、孫の凛ちゃんとともに命を落とした。結婚して1年半。歩さんは26歳、凛ちゃんは生後6カ月だった。

 お婿さんの不自然な振る舞いを見て、第六感が働いた。

 「誰か好きな人でもできたん?」

 黙ってうなずく。

 頭の中が白くなった。

 「へー、どんな人?」

 顔がこわばるのを悟られないよう、努めて明るく聞いた。

 震災ボランティアで知り合った女性だという。

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