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大飯原発の基準地震動再計算 田中委員長は「やってはいけない計算を職員にやらせてしまった」 審査やり直しせず

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大飯原発の基準地震動再計算 田中委員長は「やってはいけない計算を職員にやらせてしまった」 審査やり直しせず

 関西電力大飯原発(福井県)の基準地震動をめぐり、原子力規制委員会に再計算を求めていた元委員の島崎邦彦・東京大名誉教授(地震学)が19日、再計算の結果を受けて規制委の田中俊一委員長らと面談し、「過小評価の可能性が裏付けられた」と改めて指摘した。田中委員長は審査のやり直しは行わない考えを示した上で、20日の定例会で正式に対応を協議する方針を示した。

 島崎氏は大飯の基準地震動策定に用いた「入倉・三宅式」ではなく「武村式」を用いた規制委の再計算について、「非常に良い計算だ」と評価した上で、「入倉・三宅式はやはり過小評価のおそれがあることが分かった。地震動の計算には別の式を用いるべき」と提案した。

 これに対し、規制委の地震担当の石渡明委員は「武村式は実績がなく、今すぐに取り入れるのは難しい。今回の計算は、木に竹を接いだようなものだ」と反論。田中委員長は「元委員のご指摘だからといって、やってはいけない計算を職員にやらせてしまった」として、再計算自体に無理があったとする考えを示した上で、「まずは専門家できちんと議論し、標準となるものを出していただきたい」と述べた。

 島崎氏は6月、熊本地震などの研究調査の結果、大飯の審査で了承された地震動が「過小評価されている可能性がある」と指摘。規制委は地震動の再計算を実施した上で、「審査のやり直しは不要」と結論づけていた。

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