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【世田谷一家殺害事件 迷走の15年(上)】指紋偏重 失敗した初動捜査 「鑑」と「地取り」おろそかに

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【世田谷一家殺害事件 迷走の15年(上)】
指紋偏重 失敗した初動捜査 「鑑」と「地取り」おろそかに

 「遠からず、ホシ(犯人)はあがる(逮捕される)でしょ」

 世田谷一家殺害事件の発生からわずか1週間後の平成13年1月6日。当時の捜査員への取材メモにこう残されていた。

 室内からは、帽子やジャンパー、トレーナー、マフラー、手袋、靴、ヒップバッグ、ハンカチと、犯人の着衣や所持品が数多く見つかった。使用していた香水も成分鑑定から判明。凶器の包丁も残されていた。「まるで宝の山」。こう表現した捜査員もいた。

 捜査本部が最も重視したのが、犯人の指紋だった。事件発生から数日後には、室内にあったパソコンの周辺など複数の個所で指紋が採取されていた。鑑定の結果、過去に犯罪歴がないことが判明し、捜査本部は以降、室内にあった名刺や宮沢みきおさん=当時(44)=らの交友関係を中心に、指紋を照合する作業に追われた。

 事件発生から約1年後の平成13年冬に捜査本部に入ったある捜査員は、約2年の任期期間中に約3千人分の指紋を集めた。「とにかく数を、と考えていた」と振り返る。

 捜査関係者によると、犯人の指紋は、渦を巻いたような渦状紋の中心に2本の筋がある「ブタ鼻」のような特徴があった。このため、聞き込みで指を目視で確認しただけで違うと判断したこともあった。

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