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【裁判員裁判で初の死刑執行】判断に悩み悪夢、上級審で覆り苦悩… 裁判員の負担軽減へ議論必要

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【裁判員裁判で初の死刑執行】
判断に悩み悪夢、上級審で覆り苦悩… 裁判員の負担軽減へ議論必要

死刑執行について記者会見する岩城光英法相=18日午前、東京・霞が関の法務省(大竹直樹撮影)

 裁判員裁判で死刑判決を受けた死刑囚に対する死刑が、平成21年の裁判員制度導入以来、初めて執行された。死刑を法で定めている以上、厳正な審理の末に罪が確定した死刑囚に対する刑の執行は国家の責務でもある。一方で、一般国民の裁判員にとって、死刑を選択した心理的負担は重い。

 刑が執行された津田寿美年死刑囚の裁判に参加した20代男性は判決後、判断が正しかったか悩み、死刑執行の一時停止を求める要望書に署名した。別の死刑事件に参加した女性も、悪夢にうなされ続けたという。

 裁判所は裁判員経験者らとの意見交換を続けているほか、相談窓口も設置している。裁判員を選ぶ際、候補者に遺体写真を見せることなどを予告し、参加困難なら辞退を認める柔軟な運用も始まるなど、一定のケアはされてきた。

 ただ、判断が上級審で覆され、裁判員が虚無感やさらなる苦悩を抱え込む事例もみられる。死刑囚の処遇や執行時の様子について情報公開を求める声もある。

 国民生活に関わる重大事件だからこそ、裁判員裁判で裁く意義がある。制度改善のため、法曹三者を中心に、裁判員の負担軽減策や情報公開の在り方を模索する努力が求められている。(小野田雄一)

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