産経ニュース

【伊勢志摩サミット】初の海上サミットでいかにテロを防ぐか? 「真珠の海」で警備当局が直面した盲点とは…

ニュース 事件

記事詳細

更新

【伊勢志摩サミット】
初の海上サミットでいかにテロを防ぐか? 「真珠の海」で警備当局が直面した盲点とは…

伊勢志摩サミット会場となる賢島付近の海上で実施されたテロリストの制圧訓練=8日午後、三重県志摩市の英虞湾(池田証志撮影)

 四方を海で囲まれた賢島(かしこじま)で開催される主要国首脳会議「伊勢志摩サミット」は、日本初の本格的な“海上サミット”だ。陸上の警備は比較的容易となる一方、海上警備が重要になる。真珠養殖船、定期船、観光船…。英虞湾(あごわん)には、大小さまざまな船舶が行き交っており、地域住民の協力が不可欠だ。パリ同時多発テロの記憶も新しい中、重要国の首脳が一堂に会する国際会議を前に、海上保安庁は警察庁や三重県と入念な準備を進めている。

テロリスト制圧

 英虞湾に侵入した不審なゴムボート。海上保安庁第4管区海上保安本部(4管)の巡視艇「みえかぜ」(全長20メートル)が近づき、停船を呼びかけるが、船上ではテロリスト2人が銃口を向ける。

 タタタッ、タタタタッ-。みえかぜが不審船に向け威嚇射撃する乾いた音が響く。間もなく、4管の高速ゴムボート船2艇が高いモーター音を響かせて不審船を挟撃、海上保安官計4人が乗り込んでテロリストらを制圧した。

 これは8日、英虞湾で実施されたテロ容疑船制圧訓練の1コマだ。国際的にテロが相次ぎ緊張感が高まる中、海上保安庁は全国各地でテロリストを水際で捕(ほ)捉(そく)、制圧する訓練を重ねている。

4500隻のうち1000隻が所有者不明…ソフトターゲットも

 三重県東南部、志摩半島に囲まれた英虞湾。60あまりの緑の島々が散在するリアス式海岸に、真珠養殖のいかだが“かすり模様”を織りなす。風情あふれる美しい景色だが、その美しさが海上警備の難しさをもたらしてもいる。

 湾内にある島のほとんどが無人島で、その間に約4500隻の船舶浮かぶ。漁船や定期船などの生活船に加え、個人所有のプレジャーボート、遊覧船のような“ソフトターゲット”もある。

「ニュース」のランキング