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東京高検が上告へ 菊地元信者無罪「高裁判決は国民感覚からも乖離」

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東京高検が上告へ 菊地元信者無罪「高裁判決は国民感覚からも乖離」

菊地直子元信者

 オウム真理教による平成7年の東京都庁郵便物爆発事件で、殺人未遂幇助(ほうじょ)罪に問われた菊地直子元信者(44)に逆転無罪を言い渡した東京高裁判決について、東京高検は8日、上告する方向で最終的な検討に入ったもようだ。上告期限の11日までに最高検と協議し、決定する。

 上告は原則、憲法違反や判例違反に限られているため、法務・検察内では消極論がある一方、「高裁判決は国民感覚からも乖離(かいり)している」との声も根強く、可否を協議してきた。

 争点は自身が運んだ薬品から爆薬などの危険物が製造され、テロに使われるという認識が菊地元信者にあったかどうか。1審裁判員裁判は、教団を取り巻く状況などから、「認識はあった」と推認、懲役5年の判決を言い渡したが、東京高裁は「教団が殺人を含むテロを企てているとは想起できなかった」と覆した。

 最高裁は24年、2審で逆転有罪判決を受けた覚醒剤密輸事件の被告の上告審判決で、1審裁判員裁判の無罪判決を支持、「明らかに不合理でなければ、裁判員の判断を尊重すべきだ」との初判断を示していた。東京高検は「新証拠もなく裁判員の判断を覆した2審は判例違反」(検察幹部)などとして、上告する方向で最終調整しているもようだ。

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