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【テロは防げるか(下)】外国人実習生3000人超が行方不明…国家公安委員長も共謀罪成立に前向き 

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【テロは防げるか(下)】
外国人実習生3000人超が行方不明…国家公安委員長も共謀罪成立に前向き 

 「東京五輪・パラリンピックを安全に開催するのはホスト国としての責任であり、(共謀罪の成立を)慎重に検討していく必要がある」。国家公安委員長の河野太郎は、パリ同時多発テロ後、民放番組で共謀罪についてこう言及した。

 米仏などイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」の標的となっている国々の首脳が一堂に会する主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)を来年5月に控え、警察を管理する責任者としての発言は軽くない。ただ、共謀罪を盛り込んだ組織犯罪処罰法の改正案は過去に3回廃案となっており、推進派は劣勢。官房長官の菅義偉は11月17日の会見で「これまでの国会審議で不安や懸念が示されている」と慎重な姿勢を示した。

 一般的に共謀罪は組織的大量殺傷などの重大犯罪を計画したテロリストが、それを実行するために謀議し合意が成立した時点で加担した者を取り締まることができる。日本で創設の機運は盛り上がっていないが、国際社会の様相は違う。

 テロなど国際的組織犯罪の防止を目指し、国連は2000年の総会で「国際組織犯罪防止条約」を採択。締結国は今年1月現在で184カ国にも上るが、日本は批准できていない。締結国に求められる共謀罪の創設に至っていないためだ。

「弱い輪」突く

 テロ封じ込めの取り組みが世界的に強化される一方、共謀罪のない国々はテロリストが突く「弱い輪」となりかねない。国内外でのテロリストの動向把握に力を注ぐ日本が、テロ防止のために尽力しているのが“水際対策”だ。

 島国の日本は「水際に強い」と思われがちだが、実は幾度も破られている。

 平成16年、国際テロ組織アルカーイダ傘下組織のフランス人幹部が、過去に6回も出入国を繰り返していたことがドイツでの拘束後に判明。ICPO(国際刑事警察機構)は指紋付き手配書を配布していたが、日本では当時、警察で得た国際手配者などの指紋情報を入国管理に活用する仕組みがなかった。

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