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【楢葉町避難指示解除】「今日が始まり」「希望は、ないね」 交錯する住民らの思い

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【楢葉町避難指示解除】
「今日が始まり」「希望は、ないね」 交錯する住民らの思い

避難指示が5日午前0時に解除された福島県楢葉町。避難先のいわき市から帰宅し除草作業を行い、妻のシゲコさん(76)さんとともに休憩する米農家の山内忠良さん(78)。原発事故の影響で農作物が作れないなか、先祖代々の土地を守り続けるという=5日福島県楢葉町 (大西正純撮影) 

 東京電力福島第1原発事故の影響で福島県楢葉町に出ていた避難指示が5日、全域避難の自治体では初めて、約4年半ぶりに解除された。住民の帰還と町の復興を願い、町内で祈念式典が開かれ、松本幸英町長が「(事故以来)止まっていた時計の針が再び動き始めた」とあいさつ。県警双葉署も同町での駐在所業務を再開した。思いを新たに故郷での生活を再開させる住民がいる一方、帰還をあきらめる人も。思いが交錯する町内を歩いた。(野田佑介、緒方優子)

 ■「やっぱり、ここが好きだなぁ」

 「あぁ、久しぶりー」「お帰りなさい、元気だった?」-。5日昼、静かな住宅街の一角に、再会を喜ぶ声がこだました。

 東日本大震災の発生直後に避難所として使われた楢葉町営団地区の集会所では、5世帯10人ほどが集まり、バーベキューでささやかな祝杯を上げた。数カ月ぶりに会う顔、数年ぶりに会う顔。近況報告や子供の話に、話題は尽きない。

 同地区の区長だった橋本盛一さん(67)は「自然があって、みんながいて、穏やかに時間が流れる。やっぱり、ここが好きだなぁ」とつぶやいた。

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