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【科学】海底下1千メートルを監視 東南海地震の“巣”に挑む 防災への活用には課題も

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【科学】
海底下1千メートルを監視 東南海地震の“巣”に挑む 防災への活用には課題も

 東南海地震の震源断層が延びる紀伊半島沖の海底下で地殻変動の様子を観測し、データを研究者向けに提供する取り組みが始まった。深さ約1000メートルの井戸のような穴を掘削し、断層周辺の変化を高精度にとらえる初の観測システムだ。地震の仕組み解明や予知に役立つと期待されるが、防災への活用には課題もある。(伊藤壽一郎)

                   

◆地殻内を観測

 南海トラフ(浅い海溝)で起きるマグニチュード(M)8級の東南海地震は、西日本を載せた陸側プレート(岩板)と、その下に沈み込むフィリピン海プレートとの境界面が急激に滑ることで発生する。歴史記録では100~150年間隔で起きており、前回の昭和東南海地震から既に70年が経過した。

 海洋研究開発機構が設置した観測システムは、プレート境界直上の水深1938メートルの海底下にある。地球深部探査船「ちきゅう」で2010年に第1孔を掘削し、内径約20センチの鉄製パイプで補強。無人探査機「ハイパードルフィン」で海底下980~750メートルに地震計などの観測機器を設置した。データは海底ケーブルでリアルタイムに地上へ送る世界初の取り組みだ。

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